部会・委員会
医薬情報部プレアボイド推進小委員会
プレアボイドフォーラム東京2025
プレアボイドフォーラム東京2025が開催されました
今年のプレアボイドフォーラム東京2025も、新型コロナ感染症の状況を考慮し、2021年より行っているWEB 形式での開催 となりました。
今年は「若手薬剤師にも知ってほしい最近の動向を踏まえたプレアボイド」というテーマで、慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター 教育研修部門長/特任講師 吉田 和生 先生に『医療分野における生成AIの実践的活用法』について、慶應義塾大学病院 薬剤部 木村 元範 先生に『医療DXの進展と薬剤師業務』についてご講演いただくとともに、東京都内の会員ご施設より、2施設の先生をお招きして各施設におけるプレアボイドに関連した活動についてご講演頂きました。
【開催概要】
日時:2025 年 3 月 15 日(土)10:00~13:00
場所:Zoom を用いたWEB 開催
共催:一般社団法人東京都病院薬剤師会、第一三共株式会社
【プログラム】
■開会挨拶
一般社団法人東京都病院薬剤師会 会長 後藤 一美 先生
はじめに、一般社団法人東京都病院薬剤師会 会長 後藤 一美 先生より、プレアボイド報告件数は全国的にも大きな広がりを見せておりますが、さらに、多くの病院薬剤師が活躍されている証拠を残していくためにも、また、これからますます医療現場で活躍していくためのきっかけとして、本日のプレアボイドフォーラムが有意義な時間となることを祈念していますとして、開会のご挨拶をいただきました。
■基調講演 『当院のプレアボイド報告の現状』
慶應義塾大学病院 薬剤部 村松 博 先生
東京都病院薬剤師会医薬情報部プレアボイド推進小委員会委員長
本講演では、東京都病院薬剤師会プレアボイド推進小委員会委員長より、「ヒヤリ・ハット報告」と「プレアボイド報告」の違い、プレアボイド報告の様式および報告手順に関する解説・紹介をいただきました。
また、オンライン報告のシステムは、2024年10月から様式2が、2025年4月から様式1.3がそれぞれ新システムへ移行される予定です。
プレアボイド報告時の作業負担軽減や、各施設が自施設報告についてCSV形式でダウンロードして利活用することも可能になるため、報告件数の増加に繋がることを期待しているとのお話しをいただきました。
■特別講演1
『医療分野における生成AIの実践的活用法』
慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター
教育研修部門長/特任講師 吉田 和生 先生
座長:日本医科大学多摩永山病院 薬剤部 田杭 直哉 先生
特別講演1では慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター吉田 和生 先生より、生成AIの概要と使用時の注意点、医療分野における生成AIの活用法について具体的な事例を提示いただき、分かりやすくご紹介いただきました。
生成AIは0→1ではなく10→100にするものであり、AIに全てを任せるのでなく共創していくことが大切だというお話が印象的でした。
本質的な理解や薬剤師としての専門知識を持った上で、生成AIを利活用し業務負担軽減に繋げられると良いとのお話をいただきました。
■特別講演2
『医療DXの進展と薬剤師業務』
慶應義塾大学病院 薬剤部 木村 元範 先生
座長:済生会中央病院 薬剤部 吉原 正和 先生
特別講演2では慶應義塾大学病院 薬剤部 木村 元範 先生より、医療DXの進展と電子処方箋導入にあたっての近状と課題、医療DXを活用した具体的なプレアボイド事例についてご紹介いただきました。
新たに運用が開始された電子処方箋について、重複チェック機能の概要と注意点を例を用いて教えていただきました。
服用終了日を過ぎた処方については重複チェックの対象にならないこと、隔日服用はシステムで判断できないことなどに注意しながら活用していくと良いとのお話しをいただきました。
■施設報告
1.『回復期病棟薬剤師業務とプレアボイド』
明理会中央総合病院 薬剤部 山本 瑞穂 先生
座長:イムス東京葛飾総合病院 薬剤部 亀村 大 先生
最初の施設報告は明理会中央総合病院 薬剤部 山本 瑞穂 先生より、回復期病棟薬剤師業務の流れからプレアボイドでの関わりについてご紹介いただきました。
回復期病棟でも取得できる薬剤総合評価調整加算について、部内勉強会や病棟業務マニュアル新設などを行う事で算定件数増加へ繋げられたとのお話でした。
また「DI記録」を活用したプレアボイド活動もご紹介いただきました。
2.『周術期薬剤管理における薬剤師の役割と取り組み』
日本医科大学多摩永山病院 薬剤部 梅津 海王 先生
座長:イムス東京葛飾総合病院 薬剤部 亀村 大 先生
続いての施設報告は日本医科大学多摩永山病院 薬剤部 梅津 海王 先生より、周術期薬剤管理における薬剤師の役割と薬剤師外来の介入事例についてご紹介いただきました。
薬剤師外来担当薬剤師、手術室専任薬剤師、病棟薬剤師が密接に連携を取ることで、術前休薬を徹底し手術延期を回避し、術後の服薬再開忘れの削減にも繋げているとのお話でした。
■閉会挨拶
東京都病院薬剤師会医薬情報部プレアボイド推進小委員会委員長
村松 博 先生
プレアボイドフォーラム東京2025にご参加いただきありがとうございました。
今回のプレアボイドフォーラムでは最近注目されている、医療分野における生成AI、医療DXについてご講演をいただきました。
また、2施設の先生方からは各施設におけるプレアボイド事例のご報告をいただきました。これらのご報告を聞くことにより、ご参加いただいた各御施設の参考になったのではないかと思います。
今後も薬剤師の職能を発揮し、アピールするためにプレアボイド報告推進にしっかりと取り組んで参りますので、皆様今後ともご協力のほど宜しくお願いいたします。
以上、プレアボイド推進小委員会委員長 村松 博 先生からのご挨拶をもって閉会いたしました。
プレアボイドフォーラム東京2025
演者の皆様とプレアボイド推進小委員会委員
(記 明理会中央総合病院 遠藤 祐里佳)
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