会長挨拶

   薬剤師業務の進化と医療への貢献を皆様とともに

 一般社団法人東京都病院薬剤師会会長                    
 虎の門病院  林 昌洋                                         

 この度,東京都病院薬剤師会の会長に就任いたしました。
 本会は1948年に東京都病院薬剤師協会として設立され,1969年に東京都病院薬剤師会と改名,1975年に社団法人化,2012年には一般社団法人となり現在に至る70年近い歴史を有しております。この間,諸先輩方の医療薬学への精進と薬剤業務の実践に支えられ,相互支援の精神のもと会務が運営され薬物療法の安全と安心に貢献してきました。
 我が国は,諸外国にも類を見ない急速な高齢化社会を迎えております。2025年には団塊の世代の皆様が全て75歳以上の後期高齢者となり,医療・介護の需要がピークを迎えることから,医療の質と効率の問題への取り組みが急務とされています。高度急性期,急性期,回復期,慢性期に機能分化が進められる地域医療構造の改革が厚生労働省より示されています。
 薬剤師は,伝統的な医薬品の品質・供給管理や調剤業務はもとより,チーム医療で培った処方設計や薬学的患者ケア,副作用モニタリングと副作用回避のための処方提案の実績を有しています。今後は,医療機能再編にあわせて,この薬学的患者ケアと処方設計の成果を病院間で共有し,シームレスで効率的な医療の推進に薬の適正使用を通じて貢献していくことが求められています。
 更に,地域における医療の要素に,介護・予防の要素を加えた地域包括ケアシステムの構築が進められています。退院後の患者さんへのシームレスな薬学的ケアを実践し薬物療法の質と効率を高めるために,東京都薬剤師会の皆様との連携・協力体制の強化も引き続き重要となります。
 東京都病院薬剤師会の会務は,総務部,教育研修部,広報出版部,医薬情報部,薬務薬制部,中小病院部,診療所部,会計部の8部体制で運営されてきました。先日の通常総会において新たに専門薬剤師養成部と医療安全部の新設が認められました。医療の高度化に対応した専門薬剤師の養成と,病床機能分化と連携の時代に求められる医療安全への貢献を目指した新設です。
 時代の要請に対応した薬剤師業務の進化と深化を担う会員の皆様の職能を支えるための会務運営を10部門の常置部会を中心に進めていく体制が整いました。
 歴代の会長,役員,会員の皆様のご尽力により築かれてきた本会の良き歴史と組織を受け継ぎ,都民の皆様にとっても会員の皆様にとっても満足度の高い会務運営に取り組む所存です。
 会員の皆様,本会をご支援くださる全ての皆様,引き続きご指導,ご助力いただけますようよろしくお願い申し上げます。