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会・委員会

専門薬剤師養成部妊婦・授乳婦専門薬剤師養成小委員会

妊婦・授乳婦への薬物療法において、多くの薬剤師が懸念することは、母体に投与された薬剤の胎児・乳児へ及ぼす影響ではないでしょうか。

実際の医療現場では、医療従事者や患者から妊娠・授乳中の薬物療法についての問い合わせを受けた際、さまざまな情報源を検索して情報を集め、それらの情報を総合的に判断して情報提供を行なっていると思います。

しかしながら、情報源の種類やその内容によっては、判断に迷うものや解釈に苦労するものもあり、果たして集めた情報をどのように提供するか悩まれた経験のある薬剤師の方も多いのではないでしょうか。

例えば、わが国の医療用医薬品添付文書では、妊婦・授乳婦に関する記載は「特定の背景を有する患者に関する注意」のなかに位置付けられているため、また製薬企業はリスク回避のため、その記載内容はどうしても安全な方向へと向かいやすく、抽象的かつ定型的な記載がどうしても多くなる傾向にあります。

しかしながら、妊婦への薬物療法は妊婦本人の治療効果のみならず胎児の子宮内の発育環境改善といったメリットが存在する場合があることや、薬物療法中の授乳においても母乳育児から享受されるさまざまなメリットが存在することも事実であります。

妊婦・授乳婦専門薬剤師養成小委員会では、上記のような特殊な患者特性を持つ妊婦・授乳婦における薬物療法に対して、専門的知識を習得することを目的として、年6回の研究会を開催しています。研究会の具体的な内容は、以下のとおりです。

1)妊娠・授乳期の母体の生理的な変化と特性、妊娠週数にあわせた胎児の薬剤感受性に関する知識を習得する。

2)妊娠・授乳期に使用される医薬品の薬理作用、体内動態、生殖発生毒性に関する知識を習得する。

3)妊娠中に使用した医薬品の生殖発生毒性の有無の評価に必要な情報評価ができ、この内容に関して医師及び患者とリスクコミュニケーションスキルを習得する。

4)妊婦・授乳婦との良好なコミュニケーションができ、関連の医師、助産師、看護師と連携して生殖医療に関連した生命倫理に配慮した服薬カウンセリングを行うための知識、技術を習得する。

5)生殖発生毒性の適切な評価に基づき次世代への健康被害を防止するとともに、過剰な不安から胎児の命が中断されたり、母乳栄養の利点が得られなくなることの無いように妊婦・授乳婦の薬学的支援を行うための知識、技術を習得する。

 

専門薬剤師養成部妊婦・授乳婦専門薬剤師養成小委員会 委員長 刈込 博

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